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第35回 関東しゃくなげ会
INDEX
概要
開催場所・日時
2014年06月12日(木)
上野 精養軒 東京都台東区上野公園4番58号 03-3821-2181
【テーマ】『産業動物獣医寮の最新情報』 -乾乳期栄養管理と子牛事故対策-
講演1:「乳牛の分娩前後の栄養状態と 分娩後の繁殖機能回復」
講師:国立大学法人 帯広畜産大学 畜産フィールドセンター 講師 川島千帆
講演2:「子牛への初乳給与と初乳製剤の使い方」
講師:北海道立研究機構 畜産試験場 家畜衛生グループ 研究主査 小原潤子
講演3:「哺乳子牛下痢症の多発農家と未発農家における飼養管理の比較」
講師:千葉県農業共済組合連合会 北部家畜診療所 技師 播谷恵子
ゼノアック情報コーナー :「カーフサポートシリーズ」
講師:日本全薬工業(株) 営業本部学術部 庵原伸子
ダイジェスト
2014年6月12日、上野精養軒にて、第35回関東しゃくなげ会が産業動物臨床獣医師を中心に約200名のご出席のもと盛大に開催されました。メインテーマを「産業動物獣医療の最新情報~乾乳期栄養管理と子牛事故対策~」とし、3名の先生方にご講演をいただきました。最初の講演は帯広畜産大学畜産フィールドセンターの川島千帆先生が「乳牛の分娩前後の栄養状態と分娩後の繁殖機能回復」と題し、近年の繁殖成績低下は分娩後の負のエネルギーバランス(NEB)にあるとし、分娩前後のエネルギー状態を現場でリアルタイムに把握し、対処することの重要性を紹介いただきました。第2講演は「子牛への初乳給与と初乳製剤の使い方」と題し、北海道立研究機構畜産試験場の小原潤子先生に講演いただきました。初乳の重要性は広く認識されていますが、現場における初乳給与法は様々であり、先生は様々なデータから初乳の給与量、給与タイミング、初乳の品質、初乳製剤活用について説明いただきました。また、乳牛と和牛の初乳の違いにも言及いただきました。3番目の講演は「哺乳子牛下痢症の多発農家と未発農家における飼養管理の比較」と題し、ちばNOSAI連播谷先生にご講演いただきました。子牛の下痢症は病原体と飼養環境について多くの研究がなされていますが、今まであまり検討されていない栄養分析と飼養環境の調査を行い、下痢症発生要因について検討され、得られた知見を農家の勉強会でフィードバックし、成果を上げています。
関東しゃくなげ会佐々木会長が研修会挨拶で、「講師がすべて女性というしゃくなげ会始まって以来のエポック的な研修会」であるということを話されました。3名の先生方とも、ご自分の研究を中心にきめ細やかな、わかりやすい発表をなされ、大変好評でした。その後活発な質疑応答がなされました。
関東しゃくなげ会佐々木会長、総合司会をおつとめいただいた日本大学津曲教授はじめしゃくなげ会役員及びアドバイザーの先生方に感謝申し上げます。